キャッチャー「ぬぉぉぉおお!!」
キャッチャーはタッチの構えから雄叫びをあげた。
走塁が進化したのに伴って、キャッチャーのタッチも進化した。
特筆すべきは『タッチの遠隔化』だ。
腕の伸びる範囲を超えて、気(キ)によるタッチの技法。
この超自然的技術を用いたタッチを習得するにはセンスがモノをいった。
このキャッチャーは球界でも屈指の気の遣い手であった。
キャッチャー「くたばれっっ!!突っ!!!」
気合一閃、ミットの形をした巨大な気が背番号99を襲った。
『突(トツ)』は遠隔タッチ法の基本であり、また全てといってよい。
直線的に気を発しタッチする技法である。
優秀な使い手は腕3本分のリーチを有する。
このキャッチャーは腕3本半、かつ3連発タッチの能力があった。
3連発をしたときのタッチ率は9割8分を超えた。