ソフトボールにおける最適な打順の組み方という壮大なテーマを考えているうちに『そもそも打者の特性・適性はどうやって生まれるのか』というニッチなテーマに思いをはせるようになりました。まったく、各論各論の人生で困ってしまいます。
とにかく、今回は打者の適性についてお話しましょう。
参考
そもそも監督さんはどうやって打順を決めているのか
そこそこソフトボールをやっている人ならば、一番バッターは足が速くて…四番バッターはホームランが打てる人で…というように各バッターに求められる特徴・適性が頭に思い浮かぶものです。経験則から得られたものなのかなんなのか分かりませんが、専門家から見てもだいたい合っているようです。
『ソフトボール競技における試合結果からのゲーム分析(1) : 打順編成』という論文において著者の安藤先生が結論の中にデータから見た各バッターの特徴を述べておられます。例えば…
2番打者
安打は短打が多い。特に、バント数・犠牲バント数が多い。理想の選手としては、1番打者と同じ条件であるが、得(ママ)に2番打者として必要であることは、1番打者が出塁率が高いため、走者がいる時に打撃を行うことが多い。特に1番打者は長打力が低いため、2番打者には進塁させるという役割がある。そこで、バント(送り・セフティー)や、バスターなどの攻撃手段を見(ママ)につけている選手。
7番打者
打率・出塁率ともに高い。7番打者は「影の4番」「裏の4番」と呼ばれるが、その通りであった。3番打者または、4番打者の要素を持った選手が理想とされる。
といった感じです。だいたい皆さんのイメージと合致しているのではないでしょうか。監督さんは日々の練習から選手の特徴を見出し、打順を組み、調整して、打順を組んで…を繰り返しています。
ニワトリが先かタマゴが先か
さて、ここまで考えて思うのです。『バントが上手いから二番バッターなのか、二番バッターだからバントが上手いのか』と。
はじめは、バントが上手いから二番バッターなのだろうとは思うのですが、それよりも二番を続けているうちにバントが上手くなっていくというのも大きいと思うのです。
選手の適性から打順が組まれるのだけれども、打順から適性が生まれてくるともいえます。まさに、打順が選手を作るのですね。
ファーストキャリアの打順でだいたい適性が決まる
小学生の高学年くらいでしょうか。だいたいレギュラーに定着して打順も決まってきます。ここで、1か2もしくは3か4のどの打順になるかで、だいたい将来の適性が決まってくるのではないでしょうか。
もし、高校・大学以上のキャリアを狙うのであれば、今のうちから打順を考えておくのもいいかもしれませんね。