前回に引き続いての『見て学ぶ(マネる)』シリーズです。草ソフトボールレベルではなかなかできないけれども、最低限知識としては知っておきたい高度な内野の守備を二つ紹介します。
参考
マネしたいその1、強烈な守備のシフト
まずはこちらをご覧ください。
01:20:30~あたりの映像ですが、サード、ファーストがみっちり前に詰めてきています。これはこれで強烈なのですが、実はこのシフトにはまだヒミツがあります。
投球後、映像が切り変わったときに一塁上に人がいます。セカンドもファーストも居るのになぜ……実はライトなんですね。世界レベルになると瞬間移動を体得している選手もいるのか!とマンガみたいなことはないでしょう。おそらくこんな感じでシフトをとっていると思われます。
つまりはライトを空けて一塁に入れるというシフトです。ここまでのシフトをするにはかなりの勇気を必要とします。日々の練習とファーストの闘志が可能とする高度な技です。
マネしたいその2、野手全員でサインを見る
まずはこちらをご覧ください。
たまたま00:59:50~の映像を紹介していますが、毎球毎球、野手はサインをマメに確認しています。サードとファーストは覗き込むようにしてサインを確認した後、適切な守備位置に移動します。
覗き込むというのがちょっとしたポイントで、ちょうどこの顔の範囲にキャッチャーの膝が開いています。この広さならば一塁や三塁にランナーがいても、またランナーコーチにもサインが見えることはありません。サインを伝えるのは禁止されていますが、やはりサインが相手に見えるというのはよろしくないですね。
大きなポイントとしてはショートが後ろ手にしていることでしょうか。おそらくはバレーボールのように後ろの人、つまりは外野手にサインを伝えていると思われます。全員がサインを知っている。なかなかできないことです。
野手がサインを知るメリットとは?
いろいろあるのでしょうが、バッターが球種を予想するのをジャマすることにメリットがありそうです。
皆さんもだいたいこの三つの要素で球種をなんとなく予想しているのではないでしょうか。この中でも、キャッチャーの足音・気配が最重要と思われます。守備側としてはこれをなんとかしたい。
具体的な方法としては、投球の直前にキャッチャーが動くという方法があります。できるだけキャッチャーの動きを打者に察知させないようにします。キャッチャーの動きに合わせて野手が動く方式だと野手の移動が間に合わないので、事前にサインでコースを伝えるようにしているのですね。