さてさて、とある試合のことでした。
「一番、サード、ニコ」
さ、さぁど?サードですかい?
最近、外野ばっかりで内野を守ることがトンとなくなっていた僕ですが、サードを守ることになってしまいました…なんでも、スローピッチ(ピッチャーがゆっくりの球を投げる試合)なので、サードにボールが集中するからのとのこと。
長らくお付き合いの方はご存じだと思いますが、僕はイップスという持病があり、送球に自信がないのです。内野の送球がイヤで外野に行っていたのに…いたしかたなく守備につきました。(イップスの話は奇病、イップスをご覧ください♪)
「飛んでくるなよ…」
内野手が願う三大願望の一つですが、僕も例外ではありません。えてして、そういうスケベェ心を出す人の所にボールは飛んでくるのですが…野球の神様はイジワルです
ライナーを二つばかり処理した後でした。三遊間のゴロが飛んできたのです。本当は捕りたくなかったんです。でも野球人としての本能が勝ってしまったんです。いつになく軽快な動きで捕球のあとランニングスローをかましたのですが…
ワンバウンド…正確にはショートバウンド
今日はファーストに監督さんが入っています。もちろん怒りました。
「この、ガキぁ!○◇△▲ぁ!!」
少々、言語不明瞭でしたが、言ってることはなんとなくわかりました。結果、監督さんが捕球してくれたので事なきを得ました。
そして、打順はめぐり、1アウトランナー2塁、バッター4番。強烈な打球を前打席にレフトオーバーにブチ込んだ記憶も生々しいまま、打席にやってきました。僕が野球の神様にお願い事をしたのは言うまでもありません。
そして…
すさまじい打球が三遊間に飛んできました。横っ飛びでグラブを出す僕。たまたま入ってしまう幸運…不幸?起き上がって、スローイング~~~~ファーストの頭上をはるかに超えるスーパースローをしてしまいました…
「▽∴〒★ΦΓ∬っ!!!!」
もはや、監督さんが何を言っているのかわかりません。
やっぱり、イップスは治らないんかなぁ…落ち込んでいたそのとき監督さんが言いました。
「送球練習するぞ」
練習試合とはいえ、試合中にです。やってよかったのかなぁ?とにかく、することになりました。
「思いっきり投げんかいっ!」
監督さんはいいます。齢60も迫ろうかというのに、そんなに向こうの世界に憧れるのか…ジジィ!どうなっても知らねぇぞ!!
僕の場合、100%の力で投げれば、イップスは出ません。ただ、ソフトボールの内野手で、野球経験者が100%の力で送球するのはいかがなものかと遠慮していましたが…監督さんは無事捕球したことをお知らせしておきます。
ここからがすごかった!送球できることがわかった僕は鬼神のごとき活躍をしたのでした。153のダブルプレーを皮切りに三塁線上を横っ飛び、三遊間を横っ飛びと、5本のヒットは阻止したと思っています。
ともあれ、イップスは一時解消しました。気の合う人とプレーするとイップスに良いということを実感しています♪
打席は4タコ(笑)打撃センスが問題です…