先日、女子プロ野球2020年シーズンの体制が発表されました。
各チームの選手も発表されましたので、今回は2020年シーズンの予想布陣と新ルール『リエントリー制』についてお話ししたいと思います。
まずは各チームの布陣から
京都フローラ
愛知ディオーネ
埼玉アストライア
リエントリー制について
各チーム14~15人と人数ギリギリでシーズンを戦わなくてはいけません。ここで重要になるのが2020年シーズンから導入される『リエントリー制』でしょう。
リエントリー制について
リエントリー(再出場)できるのは
・スターティングプレイヤーであること
・再出場は一度しかできないこと
・元の打順と同じであること参照:江南市ソフトボール協会
(具体例もあって大変わかりやすいです)
女子プロ野球におけるリエントリー制のポイントは
・回数
・スターティングプレイヤーのみ適用か
にあると思います。
体制発表において【リエントリーは何回でも】とありましたが、スターティングプレイヤーのみに適用されるのであれば、たたでさえ少ないベンチのメンバーを消費するばかりになってしまいます。
おそらく構想では単純に【選手の交代は何回でも】の方が近いのかもしれません。ただそうしてしまうと、とてもスコアブックに書ききれないような運用も可能になり収拾がつかなくなるかもしれません。
具体的なリエントリー制のルール発表がないと、監督も選手起用の構想が難しいと思うので早急なリリースが待たれます。
ルールが発表されました。
●リエントリー制度
・一度ベンチに下がった選手でも再出場することができる。※リエントリー(再出場)は何回でもできる事とする。
※但、1イニング再出場できるのは1選手1回のみ。・女子プロ野球主催公式試合で導入
(ヴィクトリアシリーズ、オールスターゲーム、女王決定戦)参照:女子プロ野球リーグ
各チーム予想布陣
さて、先に出した布陣はリエントリーの解釈を【スターター・ベンチ問わず何回でも入れ替え可能だが、攻守一回につき一人一回まで】としています。
どのチームもそうですが【ピッチャーを野手として出すか否か】は課題となるでしょう。人数上、出さざるを得ないのですが、ただでさえ少なく貴重なピッチャーを消耗させたくないのが本音でしょう。
2020年入団投手は特に顕著ですが、ピッチャーにプラスして【打てる・走れる・守れる】どれかが得意な選手が多いように感じます。ピッチャーという名の聖域をくずし、野侍の合戦のごとき力を尽くした総力戦が予想されます。
京都フローラ
平井・坂原の両洋コンビがまず注目でしょう。リーグ随一の捕手村松選手がいる中、平井選手の捕手としての出場機会は多くはないと思う一方、DHと走塁に関して期待しています。坂原選手は外野手の経験があるので、貴重な野手を確保することができます。投手としてレベルの高い選手ですが、この人数では野手としても出ざるを得ないでしょう。
ルーキーの亀田選手も投手プラス長距離砲として期待されます。
投手陣に関してはエースの龍田投手、左の今井選手がいますが、投手陣自体が非常に若く未知数な部分が多いのが実情でしょう。この逆境を跳ね返し、坂原・東坊城・亀田選手らが大活躍するとき、フローラの勝利が見えてくるはずです。
愛知ディオーネ
布陣を組んで感じたのが【一塁手がいない】ことでした。私が知らないだけでファーストの経験者がいるのかもしれませんが。
内野手に関しては星川・浅野選手のゴールデンコンビは実績があり、森・関選手も守備に定評のある選手です。外野手も俊足の白石・西山選手も頼もしいですし、竹内選手は内野手としても活躍できる選手です。一塁手が決まれば守備力は問題ないと思います。
投手陣も唯一6人のピッチャーがいることで他チームと比べれば余裕があるように感じます。特に植村・笹沼選手ら左の強力な先発と、小原・坂東選手ら中継ぎ抑えで活躍してきた選手がいるのは頼もしく感じます。ルーキーの鈴木・三浦柚選手は強力な球を持っています。左右・柔剛バランスの良い投手陣だと感じます。
埼玉アストライア
布陣を組んで感じたのは【守備・打線・投手が組みやすい】ことでした。全体的に選手のバランスが良く、運用に無理が少なく感じます。
投手陣では2020年シーズン唯一の大卒ルーキー柳選手の活躍が期待されます。母校日大国際を強豪チームに押し上げた立役者の一人で、粘り強い投球が持ち味です。中村選手はプロテストで野手としてもレベルの高さを見せてくれました。野手として運用できるならば戦略の幅が大きく広がります。
総合評価
京都フローラ…機動力を活かした攻守に期待
愛知ディオーネ…強力な投手陣に期待
埼玉アストライア…全体的にバランスの良い総合力に期待