いまさらながら女子プロ野球2019年度入団テストについて語る

恒例の企画『新人選手も覚えてね』をツイッターでやってますが、入団テストのビデオを見返すにつれ、なんかプロテストについて語りたくなったので今回はそんな感じで。

先に合格者ですが、投手6人、捕手1人、内野手1人と、野手にとっては大変な年となりました。今から思えば2020年の構想を前提とした割合でしょう。

『それでも野手2人は少なくね?野手のレベル低かったん??』と疑問があるでしょうが、私個人として『NO!』で、かなり上手い野手が居たと思います。正直、受験した年が年なら合格してたな、と思う選手がちらほらいますよ。




内野手

実は私の一番のお気に入りは内野手の人で、ズバ抜けて守備が上手い選手でした。球との距離の詰め方がハンパなく上手いのが印象的で、『生粋の野手やな~』と心ひそかに思っていました。

守備に関しては将来的に、女子野球界守備の最高峰、岩見級に達する可能性のある選手と思っています。ちなみに打つ方は、距離こそ出ないものの、確実にミートさせ、速い球足のでるバッティングでした。

守備が天性とすればバッティングは努力型、かなり、いや尋常ではない数を振りこんでる印象を受けました。どこかで野球を続けて欲しいと思うイチオシ選手です。

捕手

2019年度は捕手が三人受験しましたが、三人ともレベルが高く、みんな合格でいいんじゃねえかと思っていました。

スピード型の捕手が一人いたのですが、こちらもお気に入りの選手です。もともと春くらいから『あの選手上手くね?』と注目していましたが、夏大ごろ(ツイッター界隈ですが)他の人も『あの選手上手くね?』と注目しているようでした。心ひそかに自分の見る目の確かさを誇りとしたところです。

スピードは受験生トップクラス、しかも洗練された走り方で、走ること自体を訓練したのでは?と想像します。捕手としても強肩でセカンドスローは難なくこなします。これは受験の得点ポイントにならなかったでしょうが、捕球がムチャ上手い選手で、整った姿勢でビタ止めをする姿は私以外の一部マニアックな方にも好象的だったようです。

打つ方は、軽くスイングしているようで、予想以上に飛ばすのが不思議に感じました。バッティングは二か所同時に行っており、このスピード捕手の相方は合格者の関内野手だったのですが、ブンブン振る関選手と対照的に静かなスイングが印象的で、両者の対比が面白く、それでいて『両方いいなぁ、バッティングって深いなぁ』と思って見ていました。こちらもどこかで野球を続けて欲しいと思う良選手です。

外野手

さて、外野手ですが、実は全然印象に残っていません。というのも、私自身が外野手をまったくといっていいほどやったことがなく、関心自体が薄いのがホントのところ。『こら、どこ見てんねん!めっちゃええの居たやないか!!』とか『あいかわらず目がフシアナやなぁ』とか声が聞こえてきそうですが、ほんと印象にないんです。ほんますみません。いい選手いたらこっそり教えてもらえるとビデオ見直します。

ベーラン

実は、(といっても初日の基礎練しか見てないのですが)一番面白かったのが【ベーラン】でした。ただ本塁から二塁まで走るだけなのですが、いろんな走塁のタイプがあったのが印象的でした。あまりに面白く、走塁動画を一本作ってしまうほどです。

どういう走塁軌道を描くのか、小回りがいいのか大回りがいいのか、ベースはどう踏んだらいいのか、どっちの足で踏んだらいいのか、後でビデオを見返すと色んな発見があって楽しかったです。

(作った動画。人気はない。。)

当時球場で思ったのは『神村(走塁練習)やっとんな?』です。

神村学園から三人受験に来ていたのですが、三人とも走塁ができている印象を受けました。たまたま走塁が得意な選手だった可能性もありますが、どちらかというと、訓練して身につけた走塁の印象を受けました。なので『さすがは名門神村やなぁ』と思い、やはり名門たるところは、走塁のような細々した分野にも練習が行き届いているところなんだろうな、と思っていました。

よりマニアックなところに目を向けてみましょう

プロテスト序盤にノックがあったのですが、開始早々なので、選手がみな緊張ガチガチで動きがままならなかったんです。当然緊張しているのでポロポロするわけですね。捕った捕らないが点数になるわけではないでしょうが、やはりちょっと焦ったり落ち込んだりしてしまうわけです。

そんな中、ある選手がポロリッチしたときに『もう一本お願いします!』とすかさず言ったのはポイント高かったですね。この後、ポロリしたらもう一本の流れを作ったリーダーシップに優れた選手といえるでしょう。予想以上のもう一本のオンパレードになったのはナイショですが、ノックの後は選手達もある意味開き直ったのか、動きがだいぶん良くなっていました。

当選手は女子野球名門で主将を務めた人で、試合中周りに目を配り、絶えず声がけしていたのが印象に残っている選手でした。『やっぱり日頃の行動がこういう大一番でも出るんだなぁ』と思うとともに、リーダーシップっていうのはこういうことなんだろうなと思っていました。すなわちチームがとるべき方向に導く役目だと。こちらの選手もどこかで見たいと思うところです。

プロテストには最高レベルの人材が集まっていました。最近は新クラブチームの創設メンバーなどにひょっこり受験生の名前を見つけたりして嬉しくなることがあります。皆が皆、野球を続けられるかは分かりませんが、どの選手も続ける価値があると思えるプレーヤーばかりです。いつかどこかの球場でプレーが見られたらいいなぁ、と楽しみにしています。

(プロテストを三分でまとめた動画です)







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